イタリア言の葉

2年半ぶりに再開しました。イタリア生活22年のフリー通訳・翻訳者が北東の町パドバより発信する「社会派」ブログ

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スト規制法

イタリアの公共輸送(鉄道・航空・市バスなど)はしょっちゅうストライキをすることで悪名高いです。なぜこんなにしょっちゅうストライキをやるのかという疑問が、検討中の「スト規制法案」特集記事を読んで分かりました。

ともかく労働組合の数が多い!航空関係は20組合、市バスは15組合、鉄道が9組合もあります。

これだけの組合が、かわるがわるストライキをやれば、しょっちゅうストライキになるのも無理はないです。特に航空関係!業種別労組が多いせいもあるでしょうが、何で20も労組が必要か・・・

ベルルスコーニ首相は、伝統的に公務員・公社職員の権利が強いイタリアでは「タブー」の感もある「公共サービス・スト規制法の改正」を選挙公約にしていました。ベルル首相には感心しない私も、こればかりはやはり何とかしたほうが良いと思います。

公共輸送のストライキって迷惑するのは利用者だけで、お偉いさんには痛くも痒くもない。こう頻繁にあると「労働者の権利」と叫ばれても、彼らほど立場が強くない民間で働く一般人の、反感を買うだけの気がします。

閣僚会議で承認されたばかりの「スト規制法案」、何が変わるかというと・・・何ともややこしくて理解するのが大変だったのですが・・・

ストライキを行う権利を有するのは、鉄道なら鉄道労働者の過半数を代表する労組(分野別労働者の50%以上が所属。これは複数組合の合計数でもよし。)というのが条件。この条件をクリアできないけれども、分野内で20%以上の労働者が所属する組合(複数組合の合計数でもよし)については、ストに関係する労働者全体にレフェレンダムを行って30%以上の賛成を取り付ければストライキができます。

つまり小規模労組だけではストライキができないということですね。50%以上が属する労組もほとんどないようなので、集まってゼネストをするかレフェレンダムをしなければならない。かなりストがやりにくくなるはずです。

例えば鉄道なら、整備工とか清掃業者の労組など小規模労組だけがストライキをやっても、結果的に全国のダイヤが乱れる事が良くある、今の事態を改善する狙いがあるのでしょう。

予告だけで実際にストをやらなくとも、航空業界や鉄道でも長距離路線だと予約が減り、売り上げが落ちるという効果もあるので、予告効果を制限するのも一つの目的のようです。

ここに来るまでに既に何度か法案修正されていますが、どのくらいの期間でどんな内容が承認されるのか、今後も追っていきたいと思います。あまり内容が複雑だと、逃げ道も多くなり、結局規制の役に立たないという恐れがかすかにありますが・・・・

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イタリアにイタリア料理店があるのか



先日仕事半ばの食事時間に、2年半東京に駐在しているミラノ出身の方と同席し話す機会がありました。その人が「いかにも北風メニュー」を食べながら、ちょっと考えさせることを言ったのです。

その方は日本にあるイタリアン・レストランへ行くと、ミラノで慣れ親しんだ料理とはかなり違う、彼がイメージする「南の料理」が主体のメニューなことを、いつも不思議に思うそうです。

具体的にいうと、彼ら北イタリアの人間は、日本ではイタリアンの代名詞である「パスタ」を案外食べておらず、どちらかと言うとリゾットとかポレンタを頻繁に食べます。パスタなら卵入りの手打ちパスタに生クリーム系か肉のソースが典型的で、いわゆる乾燥パスタは(レストランでは特に)あまり供されないのです。

そしてミラノをはじめ北部・中部イタリアでは、海岸沿いの一部を除いて「シーフードが主体」の料理は一般的ではないのに、日本のイタリアン・レストランはシーフード素材の料理が多いのだそうです。

里帰りした時にイタリアン・レストランに行くことはありえないので、私には判断ができないのですが、そうなのでしょうか???

この話に触発されて、バラエティーに富んだ郷土色の強い料理であるイタリア料理では、その地方独特の郷土料理を供するレストランはあっても、南から北までどこに行っても食べられるような「普遍的なイタリア料理」というカテゴリーを供するレストランがいったいあるのだろうか、という疑問がわきました。

この辺で外食すれば、やはりこの地方独特の料理を食べさせるレストランになります。さほど距離が離れていなくとも、隣の州へ行けば、今まで食べたことがないようなものが出てきたりします。やはりイタリア料理というよりヴェネト料理、ロマーニャ料理とその州の名前で呼んだほうが良い気がします。

あっ、イタリア全土でほぼ同じ料理にありつけるレストランをひとつ思いつきました。「シーフード」を売り物にするレストランです。山の中にはないでしょうが、北から南まで都市ならどこにでもあります。

取れる魚の種類によって素材の差はあっても、パスタの種類も料理法もほぼ同じ、メインディッシュならグリルか揚げるかオーブン焼きぐらいしかないわけですから。最初に書いたミラノ出身の方が「日本のイタリアン・レストランはシーフード主体」と言っていたのはその辺が理由なんでしょうか?

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ロベルト・ベニーニのビジネスセンス

イタリア経済新聞に、サンレモ音楽祭関連で面白い記事を見つけました。

音楽祭初日にゲスト出演したロベルト・ベニーニが奥さんのニコレッタ・ブラスキさんと共同経営するベニーニ(ブラスキ)グループの財務状況記事です。

ベニーニと奥さんは、映画制作と作品の著作権を所有するMELAMPO CINEMATOGRAFIA Srl、「ライフ・イズ・ビューティフル」テーマ曲の著作権管理社、2件の不動産会社を共同経営しています。

映画制作社が主体ですが、これら4社の合計売上高は、2007年だけで3千万ユーロ(約36億円)に上るそうです。ベニーニがCMなどはやっておらず、最近はゲスト出演や劇場出演のみと考えると、なかなかの金額と思いました。

サンレモ音楽祭初日に、20分出演しモノローグドラマを演じたギャラは35万ユーロ(約4200万円)で、ベニーニ所有の映画制作社は、今回のパフォーマンスを含むRAI(イタリア公共放送)出演場面を集めたDVD製作権を含む、向こう20年間の著作権を獲得したそうです。

いつも本気かふざけているのか判断が難しいキャラのベニーニですが、なかなかのビジネスセンスではありませんか。

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イタリア鉄道で通勤

かつて私は、パドバからヴェネツィアまで5年間列車通勤していました。当時も列車通勤はストレスがたまりましたが、今週久しぶりに、それも特急が運行されていない路線だったので、片道120kmを各駅停車で3日間通い、「列車通勤はしたくない。」とげっそりしました。

120kmを各駅停車ですから、朝6時台の列車に乗ったのですが、ほぼ満席。朝早くから働く人の多さにビックリしました。目的地まで直通すらない便の悪いところで、乗り換えた列車には高校生が満載。列車を使って通学する高校生がこんなにいるのだ、ということにもビックリ。もっとも彼らは1駅か2駅でおりましたので、通学距離は短いのですが。

そんなこんなで朝の列車は通路までぎっしり人が立つほど混んでいます。日本の大都市圏なら当たり前ですが、今回の通過地は、最大でも人口20万都市。ずいぶん人の往来が多い気がしました。

金曜日は週末とあって帰りの列車も通路までぎっしりで、乗客が乗り切れぬためになかなか発車できないほどでした。このときの列車は3両編成・・・・・なぜこの曜日・この時間帯に3両しか運行しないのかはナゾです。


(画像はトレンイタリアのサイトから借りました)

実はイタリアの鉄道通勤・通学客の不満や度重なる抗議活動については、良くニュースで読んでいたのです。このところ仕事へ赴くのに特急列車ばかり利用していたので気がつきませんでしたが、これが現状なら、私が通勤していた頃より状況はかなり悪くなっています。

イタリアの通勤事情が悪化したのは、巨額の赤字を抱えていたイタリア鉄道(FS)が、2年前から経済再建計画を実行しているのが直接の理由です。社長のモラッティ氏が「赤字路線切捨て。運営の主力を運賃の高いユーロスター(Eurostar)や最近開通した超特急赤い矢号(Freccia Rossa)に置く。」経営方針を打ち立てたからなのです。

モラッティ社長は「赤字分を国や地方が負担してくれないなら、利潤が上がらない路線は切り捨てる。」と公言しています。かつて7年間も凍結されていて、かなり割安感があった運賃は「近隣国のレベルに揃える。」と特急を中心に度重なる値上げを。

私が通勤していた頃は、ヴェネツィアからお隣の州のボローニャやミラノまで、特急運賃がかからず、特急とそう変わらない時間でいける準急列車(interregionale)がありました。これを使えばパドバ〜ヴェネツィア所要時間は30分でした。

今では準急列車は(利益が上がらないという理由で)大幅に減らされ、各駅停車か特急が大部分の運行になっています。通勤に利用できる列車は30分から49分と40kmの距離で所要時間も延びています。乗れる列車が少なくなったため本数も減ったことになります。

通勤客が大幅に増えたわけではなく、前より乗れる列車が減っているのです。2階建てで多くの乗客が乗れる新型車両もあるにはあるのですが、台数が少ないらしく今回の3日間では一回もこれにあたらず。一度だけ新型だったのは、金曜日の帰りの「3両編成」でした。

このとき初めて見たこの新型車両、実に非実用的なデザインの車両。乗り込んだところに、自転車や車椅子で乗り込む時には上げられる、2人がけのシートが横に2つ並び、それと直角にもうひとつシートがあります。ただし直角シートは真横シートとの距離を計算していないので、真横のシートに座った人の足が邪魔になって、シートに正座しない限り2人掛けが不可能!

車両中央部はバリアフリーを考えてスロープで上るようになっており、そこにカーブしたソファー様シートが向かい合って設けられ、掛け心地悪そうなうえ、まっすぐだったら4人座れるところを3人が限度。平面ならもっと人が乗れるはずなのに、なぜここが高くなっているのかも疑問。

トイレは車椅子でも入れるよう広く取ってありますが、その分通路が狭くなって、車椅子はまず間違いなく方向転換できないと思います。古くて汚い車両で叩かれるかと思うと、せっかく注文生産させて購入した新型車両がこう非実用的では・・・・・・

毎日列車通勤しなくてすむことを、本当に幸せに思います。

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ライフ・イズ・ビューティフル

ご無沙汰しました。忙しかったり体調が悪かったりのもろもろに加えて、シーズン最繁期を迎えたフィギュアスケートにどっぷりつかっていて、こちらの更新ができませんでした。あちらが落ち着きましたので、これからまたボチボチ更新します。

今朝息子を集団登校の集合場所へ送って行く途中、学校で「強制収容所」に関する映画を見ると聞いて、正直びっくりしました。「強制収容所」の映画って小学生に見せるにはかなり刺激が強いのではないかと思ったからです。

よく聞いてみると、ショアー記念日(Ggiorno della memoria della Shoah)にちなみ、息子たち3・4年生が体育に使う大教室で見る映画というのは「ライフ・イズ・ビューティフル」なのでした。それを聞いた時「その手があったか」と新鮮な発見をした思いでした。アカデミー賞主演男優賞など数々の受賞作ではありますが、私はこの映画がそれほど好きではないのです。

ロベルト・ベニーニのこの作品、本国イタリアでも、もちろん評価が高いです。実際には私が見た公開直後は評判になってはいましたが、大ブレイクしたのはアカデミー賞を受賞した後で、普段映画を見ない層にまで広がったからだと思いますが。

ブレイク後に見た知人・友人はそろって「素晴らしい映画だ。」「近年になく感動した。」と興奮の色を隠せず感想を語り合っていました。

「その映画公開直後の1年以上前に見たけれど、私は『強制収容所』を題材にした映画としては好きではない。」というと相手に信じられないという顔をされ「言葉が理解できなかったんじゃないの。」といわれたものです。

こちらこそ「あなたたちどれだけの映画を見ているんだ。」といいたい思いでしたが・・・・

「強制収容所」を題材にした映画は数々ありますが私の頭にすぐ浮かぶのは「ソフィーの選択」そして「シンドラーのリスト」です。ベニーニの映画はこれらの映画ほど見るのに覚悟がいらない上、ラストシーンは確かに感動的なのですが、明るく作っている分切込みが甘く、扱っている題材の深刻さを的確に伝えていない気がしてなりません。

ただし子供に見せるなら、私の思う弱点が長所になるのではないでしょうか。小学生の子供でも充分理解できる内容ですし、興味を引けると思います。その上で「かつて私たちの国にこんな悲しいことがあったのです。」と話をすれば「ショアー記念日」の試みとしては完璧です。これが「その手(用途)があったか。」と思った理由です。

帰ってきた息子に映画の感想を聞きましたら、いつものように「うん、おもしろかった。」と至極簡単にかわされましたが。 

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社会問題を笑い飛ばす

私が良く見るTV番組にCrozza Italiaがあります。放送局はLa 7、ベルルスコーニ首相のファミリーが所有しない全国ネットの民放はここだけと認識しています。この番組の定義はむずかしいのですが、あえて「社会派お笑いバラエティー」と呼ぶことにします。

テーマごとにゲストを呼んでディスカッションする真面目な社会派番組(Programma di Approfondimento)や、鋭い視点で社会の暗部に切り込む良心的な報道番組も存在し、それぞれ見ごたえがあるのですが、Crozza Italiaは「政治不信」「犯罪組織」「社会の不公正」といったイタリアが直面する問題をコントで徹底的に笑い飛ばそうと言うつくりです。

最近は大きな社会問題となった「教育改革」も毎度コントになっています。司会兼主演のMaurizio Crozzaが実に巧み、共演者も熱演で毎度涙が出るほど笑わせてくれます。

映像で紹介したいのですが、イタリア語が充分に理解でき、背景事情に通じていないと全く面白くないはずなので「ブッシュ大統領の最終演説」という一番分かりやすいビデオを選びました。これはあまり面白くない方で私はちっとも笑えませんが、「笑いの質」は分かっていただけると思います。

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SatiraとかIroniaとか呼ばれる手法で、使われている語彙はかなりアグレッシブな差別用語も飛び出します。要はブッシュ大統領をコケにしているわけです。

この調子で教皇、首相、与野党の政治家、各国の要人など権力者をかたっぱしから笑い飛ばします。日本にはこの種の番組はあまりないと記憶していますが、今は違うのでしょうか。

イタリアの社会は今問題山積みで、明るいニュースは中々ありません。短期間に生活はどんどん苦しくなり、先行きの見えない不安が全ての階層にいきわたっています。そしてどれも簡単には解決策が見つからない深刻な問題ばかりです。

そういうご時世こそ、精神衛生のバランスを保つのに笑うことは大切なのではないでしょうか。これが不真面目だとは私には思えません。イタリア人特有の生活の知恵というべきでしょう。


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オバマ氏勝利に、イタリア首相の失言

米大統領選挙とオバマ氏勝利は、イタリアでも連日報道をにぎわせています。オバマ氏の勝利は「有色人種として初めて、世界一強力な存在であるアメリカ大統領に就任。」という切り口が大勢で、オバマ氏の勝利を歓迎する意見が多い印象です。

イタリアの現首相ベルルスコーニは、軽い気持ちで失言をやらかすことが多い人ですが、今回もまたやってくれました。

モスクワを訪問中に記者団の前で、オバマ氏勝利へのコメントとして「オバマ氏は若くてハンサムな上日焼けしているので、彼(ロシア大統領)とは気が合うだろう。友好的な協調関係が築けると思う。(Obama è bello, giovane e abbronzato)」と述べました。

ベルルスコーニ氏はプチ成形を受けたニュースが日本に伝わったほど、容姿を気にして手入れを欠かさないタイプ。自分も日焼けサロンに通って健康な肌色を保っている、という思いから「日焼け」という言葉を使ったのでしょう。

イタリア人のユーモア感覚として、この軽いジョークに悪意がないことは理解できます。しかし酒席で披露したわけではなく、一国の首相が記者団を前に述べたコメントとしては、いかにも軽率だったとしか言いようがありません。

国内の野党からは早速厳しい批判を受け、各国ではインターネット上で面白おかしくあげつらわれているそうです。

追記:ベルルスコーニ首相の発言を聞きなおしてみて「私と」ではなく、ロシア大統領に言及して「彼と」といっていることに気がつきましたので、訂正しました。自分と上手く行くかどうかではないとすると、全体の意味がかなり変わってきて、やはりジョークでは済まないところがあるかと思います。

ロシア大統領が「日焼けサロン」に通っているとも思えませんし。


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イタリア鉄道(FS)

イタリアの鉄道は評判が悪いです。汚い、遅延が多い、到着ホームを直前に変更するetc....

鉄道を利用して5年間長距離通勤をしていた頃は、夏は冷房のない車両で汗だく、冬は暖房の利かない車両でコートのまま震えたり、乗車時間30分の距離を3日に一度は10分遅れてくれたりと、ストレスが溜まりました。

そのイタリア鉄道にも、それなりに近代化の波は訪れているようで、このところユーロスターを利用すると色々と感慨深いものがあります。特急料金を払わない近距離の列車は、きっと以前と変わっていないのだとは思いますが・・・



まず最近利用したユーロスターが全て、定刻運行だったこと。当たり前のことですが、イタリアのスタンダードに慣れきったこちらは、定刻運行でホーと思うのです。

あちこちの駅で、構内に書店などショップがたくさん出来ているのにも驚きました。そしてホームに自動販売機がたくさん設置されました。

コーヒーのバリエーションが豊富なマシーン、清涼飲料水、サンドイッチやブリオッシュ、スナック菓子など、販売するものもずいぶん種類があります。

これらの自販機がお釣りも出て、しかも故障しておらずちゃんと作動することに、結構驚きました。考えてみるとコーヒーの販売機は今では病院などあちこちで見かけるようになってきていますよね。

以前も自動販売機は存在しましたが、お釣りが出なかったり故障中が多かったのです。今では駅という環境の悪いところでも、壊されずちゃんと機能していることに、ちょっと時代が変わったかなと思ったりします。

乗車券も様変わりしています。オンラインチケットやチケットレスがずいぶん普及しました。特に大学生などオンライン慣れしている世代は、気軽にチケットレスを利用する様です。

携帯電話を見ながら予約番号の下3桁を改札係に伝える女の子を始めてみた時は、何をやっているのかと不思議に思いました。

私がイタリアに足を踏み入れたばかりの頃、駅のキップ売り場はいつも長蛇の列でした。旅行エージェントでも鉄道乗車券は予約できたのですが、当時住んでいたフィレンツェ駅前のイタリア観光社(CIT)のオフィスでは、予約用のPCがいつも故障中でした。

こんなにいつもPCが故障中なんて、こっちが外国人だと思ってからかっているのじゃないかと疑ったのを覚えています。

座席予約には最低1時間の行列がつき物だった頃を思うと、オンラインチケットの便利さは夢のようです。不便に慣れてしまうと、日本のスタンダードなら当たり前以下のことにもいちいち感動できて、それはそれで幸せかもしれないと思ったりします。


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命名の自由



イタリアに住んでそろそろ19年目を迎えますが、こんなこともあるのかと、久しぶりに唖然としたニュースが昨日流れました。

ジェノバに住む夫婦が自分の子供に「金曜日(Venerdi=ヴェネルディ)」という名をつけようとしたところ、「あまりにも変わった名前だ」として、窓口職員がこの名前を台帳に記帳することを拒否し、この子の誕生日の聖人からとって勝手に「Gregorio(グレゴリオ)」とつけたことが事の発端です。

サッカー選手のトッティ夫妻は長女に「Chanel(シャネル)」という名をつけ、Fiatオーナーファミリーのエルカン(Elkann)氏は長男に「Leone(レオーネ=ライオン)」次男に「Oceano(オチェアノ=大洋)」という名をつけています。

ならば何故「金曜日」という名が受け付けられないのか。我が子の命名においても、セレブと庶民の間で差がつくのはおかしい、と両親が訴訟を起こしました。

まず地裁が、そして最終的に破棄院(Cassazione=司法訴訟に関する最高裁)も、両親の訴えを退け、グレゴリオとつけた職員が正しいとしました。

「金曜日と言う名前は、アイロニーと風刺を感じさせ、真剣な選択と思えない類の名前。この名をつけられた子供に重大な害を与える恐れがある。」というのが判決理由です。

教会で洗礼を受けたとき、カトリック教会は「金曜日」という洗礼名に抵抗を示さなかったそうですが、この子は結局「グレゴリオ」という、両親が選択したわけではない名前をつけられてしまったわけです。

確かに私も、あまりにも風変わりな名前は、特に伝統的に名前のバリエーションが聖人の名に限られているイタリアでは、子供にかわいそうだと思います。

ただしこの選択を国家が個人に押し付けるとなると、話は別です。子供に害が及ぶかどうかは、当事者である両親と子供の選択ではないでしょうか。

この子の両親は「私たちにとってこの子の名は「金曜日」。「グレゴリオ」と呼ぶことは決してないでしょう。」とコメントしています。

久しぶりに、イタリアと言う国の摩訶不思議さを実感したニュースでした。

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教育改革

小学校の安全教室(ボカシをかけてあります)

イタリアの学校は9月が学年の始まりに当たりますが、その直前9月1日のイタリア共和国官報に、教育相発案の「教育改革」暫定法が発表されました。

教育改革の内容についてはそれ以前に新聞などが主な改革点を伝えており、既に大きな論議を呼んでいたところです。

8条からなる一見シンプルな改革が、その後教師の大反発を招きスト連発の騒ぎを引き起こしているのは一体何故なのか、とりあえず暫定法の文章を読んでみました。

新聞に出ていたスモック着用の義務化というのは、どこにも書いてないようです。成績評価を10点満点評価に変え、学科で6点以下だと卒業試験を受けられない、進級できない!というのもあります・・・・

中でも一番問題になっているのは、現在3人程度で分担している小学校の教科担任制を一クラス一担任制に戻す(30年ぐらい前の制度)という第4条です。

一クラス一担任、授業時間数24時間と、確かに書いてあります。現在の小学校は週30時間から42時間まで3段階ぐらいの時間帯がありますが、24時間になると、必然的に午前中授業のみに統一されます。

働く親にとっては大問題。教育相は「教育内容のレベルアップを図るため。」と述べていますが、反対派は、臨時契約の教員をリストラして経費削減するため全体の時間数を減らす、という解釈をしました。

暫定法の最後の条項は、この改革を実施するために、新たな出費や現行予算増など国の財政に更なる負担をかけてはならない、と結んでありました。

この記述でやはり経費削減のための改革かな、という思いがします。

私が新聞などから得た大まかな知識だと、2009年度の予算編成で、経済・財務相は各省庁の基本支出を30%削減するよう要求したということになっています。

予備の支出を控えるのではなく、今年まで使っていた額を来年から30%減らせということです。

無駄な出費を減らすのなら、どんどんやっていただきたいですが、教育の人件費や公立学校への援助額を減らすと言う改革は、本当に教育内容のレベルアップになるのか、疑問です。

この改革の影響で形が見えるのは、今のところ教師のスト連発と言う結果のみ。現場の教師も来年度の一年生から(現在かよっている生徒は現行制度のまま卒業)実際にどう変わるか予測がつかないため、親の側も不安を隠せない状態です。

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