イタリア言の葉

2年半ぶりに再開しました。イタリア生活22年のフリー通訳・翻訳者が北東の町パドバより発信する「社会派」ブログ

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ロマを知っていますか?

昨日思い切って書いた人種差別のトピ、コメントいただいた感触が悪くないんで、続けて書いてしまいます。またか、と思った方、すみませんがもう少しお付き合い下さい。

イタリアだけではなくヨーロッパで一番差別されている民族は(ジプシーという呼称が一般的だった)ロマです。何世紀も延々と迫害を受けてきて、20世紀になってからも、ナチス政権下のドイツで虐殺され、最近のコソボ紛争でも多くの難民が出ています。

ロマはインドからの放浪の民で、東ヨーロッパから中・南欧全域に移り住みました。伝統的には占いや音楽などの旅芸人として生活したことが多いようです。

日本でもロマ出身のグループ「ジプシー・キングス」の音楽はCMやドラマのテーマソングに使われたので、ご存知の方も多いはずです。私もジプシー音楽は大好きです。ブタペストのレストランで始めて生のジプシー音楽を聴いて、体が震えるほど感動しました。

イタリア語でもロマはRomですが、この言葉を知っている人は非常に少ないと思います。

Zingari(ジンガリ)と呼ばれることが多いですが、これはジプシーに相当する言葉で、だらしがない格好をしていると「Sei come una zingara(ジプシーみたいな格好)!」と言ったりします。

他に「流浪の民」という意味のNomadi(ノマディ)と言う言葉もありますが、これは特定の民族をさす言葉ではないです。

イタリアでもジンガリは明らかに差別を受けています。ジンガリ=窃盗と言うイメージが根強くあります。

「ジンガリは赤ん坊をさらう」という風説も聞きます。物乞いをする女性達がそろって赤ん坊を抱いているからでしょうか・・・

ジンガリは家を持たずキャンピングカーで一地区に集まって住んでいるようです。どうも地方自治体がCampo Nomadi(放浪の民キャンプ地)という土地を定めてそこに集めているようです。

Campo Nomadiを訪問した方のルポを読むと、イタリアのキャンプには旧ユーゴからの難民や出稼ぎのロマが多くいて、最低の生活と安い賃金から(会社の清掃などで働いている)故郷の家族に送金しているようです。

まじめに働くロマもいるわけですが、現在イタリアで町を歩いていて接することが多いのは残念ながら物乞いをするロマです。

ロマといえば忘れられないのが、私がヴェネチアに長距離通勤していた頃のエピソードです。朝ローカル列車に乗ると私が乗る一つ先の駅でいつも乗り込んでくるロマの一団がいました。

彼らは私と同じようにヴェネチアへ出勤していたのです。毎朝電車でヴェネチアへ行き、人通りの多い路地で物乞いをして一日を過ごし、また電車で帰っていたようです。

ある朝いつものようにロマの一団と出勤し、サンタ・ルチア駅前からサン・マルコ広場行きの水上バスに乗り込んだ私は、水上バスの横から出発しようとしている小さなモーターボートに目をやってアゼンとしました。

そこには、先ほどのロマの一団が乗り込んでいたからです。そういえば彼らが水上バスに乗っているのを見たことがありませんでした。それもそのはず、駅前に止めた自家用ボートで出勤していたのです。

今から思うと、他の乗客が嫌がるので、混み合う水上バスに乗れなかったのかもしれませんが、その時の私は呑気に(物乞いって結構良いお金になるんだな)と思ったものです。(自分の給料より稼ぎが良いのかもしれない)と。

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- | - | 2007/12/17 4:50 PM