イタリア言の葉

2年半ぶりに再開しました。イタリア生活22年のフリー通訳・翻訳者が北東の町パドバより発信する「社会派」ブログ

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状況は少しも良くなっていない

2005年に空前の視聴率を稼ぎ伝説となったTVショーの主人公Adriano Celentano(アドリアーノ・チェレンターノ)が2年ぶりにTVショーをプロデュース・主演しました。

アドリアーノ・チェレンターノは誕生日が来れば70歳になる
シンガーソングライターの大御所。
元々はロック歌手でしたが、後年はジャンルを広げて
イタリアの著名アーティスト曲を歌っています。

社会や政治問題と絡めた独自の
メッセージを発信する
「歌う伝道者」
と形容もあります。


70年代から80年代にかけては映画出演も多かった人です。この写真のように本気かふざけているのかわからないキャラの、怪しいおじさんといった風貌。

2005年のショーの中でライブで歌った、当時の大ヒット曲「l’emozione non ha voce(エモーションを歌う声はない)」のビデオ


2005年のショーは、Rockpolitik(ロックポリティック=ロックと政治を掛け合わせたチェレンターノの造語)と題した4回構成で、番組の内容と発言の全権をチェレンターノに「白紙委任(Carta Bianca)」する、という極めて異例の形で放送されました。

公共放送局が、プロデューサーと関係者以外内容を知らない、発言の規制もない、という番組を放送する決定がされるまでには1年も交渉に交渉が重ねられました。放送中は局長が暫定辞任(一切の責任を負わないという意思表示)という形式をとったぐらいです。

結果として、平均シェアー46%という驚異的な成功を収め、挑発的な内容と共に大きな話題を呼びました。

L'amore è rock e l'amicizia è rock. La droga è lenta, la pornografia è lenta. Quelli che tirano sassi dal cavalcavia sono lenti, sono contro l'amicizia e fra loro non sono amici. Il Papa è hard rock... perché apre la porta ai divorziati. I gay sono rock ma i matrimoni gay sono lenti. E Zapatero è lentissimo

「愛はロック、友情もロックだ。ドラッグはとろい、ポルノもとろい。陸橋から下を走る車に石を落とすやつらはとろい、友情の敵だしお互いに憎み合っているからだ。パパ(教皇)はハードロックだ、離婚への扉を開くから・・・ゲイはロックだが同性婚はとろい。サパテロ(スペイン首相)は最低にとろい。」

上のようにタブーにも触れる、わかるようで良くわからないセリフ。

子供も視聴する可能性がある夜9時台の放送で、大スクリーンに戦争や世界各地の残虐シーンを映し出したこと。

当時首相のベルルスコーニ陣営から「偏向ジャーナリスト」と憎まれて、公共放送出演禁止となっていたMichele Santoro(ミケーレ・サントーロ)を初回のゲストに招いたこと。

挑発的と形容される理由はたくさんありましたが、視聴率を稼げば批判の声も弱くなるのがTV界です。

夕べのショーは、新アルバムの披露を兼ねて、音楽が中心。前回のような大掛かりな舞台装置も観客もなく、放送局の狭い録音室とミキサー室が舞台。ごく内輪の仲間が集まって歌ったり雑談したりする、という感じの構成でした。

私は見逃しましたが、幕開けに、例のショッキングなシーンを映し出すスクリーンを背景にストリップがあったそうです。

ラストはゲストとして登場したジャーナリストに答える形で、チェレンターノが「状況は少しも良くなっていない」と考える今のイタリアの政治や社会現象について「一席ぶつ」形で終了しました。

批判だということは良くわかるのですが、実際に言っている内容はわかる様で良くわからない、というのがチェレンターノ流です。

視聴率は最高39%と前回のショーよりかなり低かったものの、この種の番組としては非常に高い数字で、チェレンターノのネームバリューを裏付けるものでした。


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