イタリア言の葉

2年半ぶりに再開しました。イタリア生活22年のフリー通訳・翻訳者が北東の町パドバより発信する「社会派」ブログ

トラックバックは承認制になっていますので、過去記事にいただく時は(確認が遅くなりますので)コメントで一言お知らせください。
<< August 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

- | permalink | - | -

アレックスシュバーツァー、ドーピング記事訳

更新が途絶えてしまい、申し訳ありませんでした。この記事はロンドンオリンピック時のものですが、ドーピング違反でオリンピック出場資格を剥奪され、記者会見に臨んだ北京オリンピック50km競歩の金メダリスト、アレックス・シュバーツァーについて書かれた記事です。

ドーピングが非難されるべきなのはもちろんですが、泣きじゃくりながら記者会見に臨み、すべてが自分の非だと(そんなはずはないのに)一人で責任をかぶる姿は、悲痛で心を打たれました。

この件がニュースから消えて久しいですが、健全なはずのスポーツの裏面、人口30人足らずの田舎で育った素朴な好青年をドーピングに走らせた絶望が悲痛に感じられ、今一体どうしているのだろうかと、時々思いを馳せます。(つい最近、アレックスがインスブルック大学に入学したことを知りました。)

(記事訳) 

アレックス シュバーツァーは金メダルに値する 真のチャンピオンだけが、自らの過ちを受け止めるのだから。
  
さらし台に送るものは、何の価値も有さない。
  
  
アレックスは薬事違反をした、しかしチャンピオンであることに変わりはない。この真実を求める、長い、長すぎる競歩において、たぶんだれよりも偉大な。

北京オリンピックで勝ち取ったその首に下がる金メダルは、自殺者の首に下がる石のように重いのだ。アレックス・シュバーツァーに向かって容赦なく襲い掛かる批判が、投石殺の石のように重たい。 

ジャーナリストの一軍を前にした、彼の公開処刑は、個人の問題としてではなく、現代の悲劇のように感じられた。私たちは個人が過ちを犯すのは、時には責任の重さに押しつぶされるせいで、今容赦ない非難を浴びせる人々にも降りかかるかもしれないことを、理解することすらできなくなってしまったようだ。

カトリック国のわが国が、個人の尊重や人間的な寛容、過ちを犯した人への配慮をなくしてしまったのかもしれない。

アレックスは過ちを犯した、だがそれを認める強さを示したのだ。暴かれるまで待ったとしても、それは重要ではない。 たぶん彼が全てを終わりにしたかったというとき、それは大げさではなく、この件は幇助無しの自殺行為だったのかもしれない。


イタリア語をドイツ人のように話すアレックス、子供のように泣きじゃくりながら謝り許しを請う彼。

「これはぼくが一人で決定したこと。 僕だけのことで、誰にも迷惑をかけたくなかった。インターネットで情報を探した。 インターネット上では全てを知ることができると保証できる。 トルコへ出向いて薬屋でEpoを手に入れた。」


 たとえ多くは彼の言葉を信じないとしても、アレックスは全てを説明する。 話しては泣き、涙と中断の合間に、過酷なスポーツの世界を描写する。ド・クーベルタ(近代オリンピックの父)どころではない。 回りの期待、自分への期待、重圧は好青年を変えてしまうほど重い。

スポーツは健康的なのだろうか? アレックスの言葉とチャンピオンの受難を聞く限り、そうばかりではなさそうだ。

今現在、全力を尽くす人々は素質が無かったのだと、緊張に打ち勝つ肝が据わっていなかったのだというだろう。 そうかもしれない。しかし自分の息子たちに、わが国のスポーツ界に、望むのはこのことなのだろうか? 犠牲と苦難に打ち勝つスパルタクスを望んでいるのか?

あなた方はどうか知らないが、私はそうは思わない。

「もうこれ以上無理だった。 僕の夢は自分がやりがいを感じられる仕事をすること、家に帰って恋人に会うこと、一ヶ月に一回限りではなく。両親にも、年に二回だけではなく会えることだった。 僕がこの競技のためにどれほどの犠牲を費やしたか、想像もできないと思う。その上でもし上手く行かなければ、大ばか者になるのだから。

僕はもう、一度限りの結果で批判されるのはたくさんだと感じている。 勝ったときに賞賛されるのが、一度も好きではなかったように。 こればかりが現実ではないのだから。」


アレックスの告白は、感動的で私を納得させる。「これ以前に薬物を使用したことは一度もなく、これから何をするかを知りながら部屋に一人でいるのは、非常につらく、嫌な経験だった。それからいつものように、普通にトレーニングを行った。 7月13日のドーピング検査の後、Epoを注射し始めた。」


そしてまた 「これが僕の人生でいちばん困難な一週間だった。それは薬を使うと強力になるというけれど、精神的に僕にとってはとてもつらくて、毎日自分の恋人に嘘をつかなければならなかったからだ。 毎日朝の3時、4時に目覚め6時以降にドーピング検査が訪れる可能性があると思ったから、そして僕の恋人にドアを開けるなと言わないとならなかったから。でないと陽性となってしまう。

これは僕にとって非常に難しいことだった。 それに、僕は医者ではなかったので過ちを犯したらしい。 病気になってしまって、20匐ナ發砲篭餽腓悪くて出場できなかった。競技に出場できる状態ではなく、非常に具合が悪かった。 7月29日に最後の注射をして、実家に戻った。母の誕生日だったから。

7月30日の朝ドアベルがなって、ドーピング検査だと知っていたけれど、母にドアを開けるなという力が無かった。そうできたのに。そうする力が無くて、全てを終わりにしたくてたまらなかった。 陽性だと知っていた。

更にひどい一週間を過ごし、二日前にニュースが届いた。 今ひどくつらい思いをしているのは、トレーニングに費やした長い年月を無駄にしてしまったから、でも一方では全てが終わってホッとしているのは、たぶん普通の生活に戻れるだろうと思うから。」


アレックスはまわりの全員を救う、自分以外の全員を。

「この選択は自分ひとりでなした、誰にも迷惑をかけたくなかったから。 僕はもうこれ以上無理だった。コーチには申し訳なかったと思っている。コーチに咎が降りかからないようにと願っている。いつか分かってくれるように、なぜこんなことをしてしまったのか理解してくれるようにと。

いずれにしても、これが起きていなくともオリンピックには行っていなかったはずだ。」


恥 「僕は心底恥ずかしいと思っていて、まっさきに恋人に告げた ロンドンから電話がかかってきた時に。 それから両親と、僕のマネージャーと、gazzetta dello sport紙の同僚に、知ってもらいたいと思って電話をした。」


フェラッリ医師について。 「僕はだれもかばったりしていない。ただ普通の生活に戻りたいだけだ。 これが僕にとって重要なこと。償いをして、この重圧から開放されなくてはならない。今までとは違った生活を夢見ている、普通であることは僕にとって問題ではないから。」


カロリーナ: 「彼女は好きだからスケートをしていて、僕は強いから競技をしているけれど、つらい思いをすることが以前のように好きではなくなった。吐き気がすることするある。僕とカロリーナの違いはこの点だ。

冷蔵庫の薬はビタミンB12ではなくEpoだと告げるのは容易いことではなかった。心のそこから恥ずかしいと思う。 彼女を守らなければ」 

カロリーナは氷の上だけではなく、真実のチャンピオンのようだ。「僕の恋人はほんとうに素晴らしい人、ここ数日一分たりとも僕を一人にしなかった、そして、僕がかわいそうだと、こんな目にあういわれはないのだと言ってくれた。」


アレックスは皆に謝る。「皆に、時々は過ちを犯す、普通の人間としてみてもらいたい。皆には謝るけれど、近い将来、自分の普通の職業で、僕の真の人柄を知ってもらいたい。」

これらの言葉はチャンピオンの頭と心から吐き出されたものなのだ。

Società (社会) | permalink | comments(1) | trackbacks(0)

イタリアの豪華客船火災に思う

JUGEMテーマ:イタリア
先月座礁事故を起こし内外から非難を集めたイタリアのクルーズ運行会社Costa Crocere(コスタ・クロチェーラ)の運航船が、なんと27日セーシェル諸島沖でエンジンルームの火災事故を起こし、航行不能で漂流中です。このニュースを聞いたとき、何とも言えぬ複雑な気持ちになりました。

前回の座礁事故については、人身事故でその被害の大きさと、座礁時に船長の取った非常識な行動の数々がマスコミを通じて詳細に流され、大きな衝撃を与えました。前回はしかし会社が、というより船長への風当たりが非常に強かった印象です。しかし今回の火災では、明らかに運行会社に非難が集中すると想像できます。

豪華客船の事故が、一体どれだけ発生しているのか見当もつきませんが、一ヶ月足らずの期間で同じ運行会社の客船が2度も事故を起こす確率は、普通に考えると限りなくゼロに近いはずなのです。それが何故続けて事故を起こしているのか。何となく運命的なものすら感じてしまいます。

今回は幸いにして乗客の身体被害は出ていないのですが、楽しいはずのバカンスで大きな不便を強いられた乗客の不満と、この事態を引き起こした会社のイメージダウンは計り知れないものがあります。

既に前回の大事故で、マイナスイメージ、乗客への賠償金など痛手には事欠かないところに追い討ちをかけるように、この火災で航行不能になった巨大な客船が、フランスの漁船にえい航されている映像が世界を駆け巡っているのです。この先、料金を払ってこの会社の客船に乗ろうと思う乗客が、どれだけ残るでしょうか。

イタリアの景気はこれ以上ないほど冷え込んでいるのに、例外的に景気の良かった数少ない業種が、もはや立ち直れないだろうところまで痛手を蒙ったと言うのが私の正直な感想です。
Società (社会) | permalink | comments(0) | trackbacks(0)

罰金250から1500ユーロなり

毎年バカンスの前に取締りが決められるのですが、リミニなど有名なバカンス地では実際に警官がパトロールに回って、罰金が科されたなどのニュースを聞きますが、この辺では警官の姿を見かけたこともありません。

砂浜でこうやって売り歩くベンダーには250ユーロから1500ユーロの罰金、ということなのですが、この辺の人は安く買えて、寝そべっていても向こうから売りに来てくれるベンダーを重宝に利用しているので、なくなることはないでしょう。

なにしろ何も持たずにビーチに到着しても、必需品一式全てがベンダーで調達できますので。日曜ともなるといっそう往来も激しく、交渉によってはかなり値切ることができます。

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村

JUGEMテーマ:写真
Società (社会) | permalink | comments(0) | trackbacks(0)

南へ向かう夜行列車

画像は借り物です

我が家が生活するパドバ市からカラブリアまでの距離は約1200km程です。パドバ市から逆方向(スイス方面)に向かって1200km移動すると、オランダのアムステルダムまで行き着くといえば、距離感がわかっていただけるでしょうか。

ヴェネツィアを拠点とするローコスト航空会社が倒産してしまってからは、カラブリアまでの移動は夜行列車に戻りました。この夜行列車は毎日往復1便運行され、ヴェネツィア駅からシチリア島のシラクサ・カターニアまで連絡しています。

この列車はひとつのコンパートメントに6人収容する簡易寝台B、4人収容の簡易寝台A、シングル、ダブル、トリプル・コンパートメントのワゴンリー社管理の寝台車両という編成です。金曜日と土曜日には、乗用車を積み込む貨車も連結されます。

公共の交通網がまったく整備されていない深南での生活は、乗用車がないと不可能で、「長距離を夜通し運転するのはいやだけれど、向こうでは車が必要」な場合、この乗用車積み込みシステムを利用できるわけです。

ただし乗用車はどこでも乗り降りできるわけではなく、積み込みと積み下ろしの駅が限られますが、、、

去年まで我が家はトリプルコンパートメントの寝台車を利用していました。空間は狭くとも、ドアを閉めれば外部の音がほとんど遮断でき、洗面台も付いて、全て布製のベッドメーキング、朝には(プラスチックカップですが)コーヒーと新聞のサービスもあります。

今年から次男も一人分の座席の予約が必要になったため、(4歳以上は安全上一人前の予約が義務)4人収容の簡易寝台Aをワンコンパートメント取ったのですが、外の音は筒抜けだし、寝るのは座席と同じ素材のベッドに不織布のようなペラペラのシーツと人形の枕のような小さなものがあるだけ。

トイレや洗面所も共用でひどく汚れており、空間が2倍ほどあっても、快適とは言いがたい旅になりました。ただひとつ良かった点は、定刻運行だったこと。最高6時間遅れの経験がありますので、定刻ならほかの事で文句は言えません。(イタリアで生活するには、多くを求めない方がストレスなくすみます。)

今の夫と知り合って以来のカラブリア通いなので、20年ほど前からこの夜行列車を利用していることになりますが、当時すでに年代ものだった寝台車両は今に至るまでほとんど新しい車両に交代されていません。簡易寝台は10年ほど前に新しい車両に変わりましたが、すでに故障している箇所が多く、痛みが多く汚れが目立ちます。

睡眠ガスを吹き付けて貴重品をそっくり盗まれた話なども聞く夜行列車ですが、我が家では幸い盗難や嫌な思いをしたことはありません。他人のいびきに悩まされて眠れなかった程度でしょうか。

独身のころクリスマスで先に帰省していた今の夫を訪ねて、この夜行列車で一人旅をしたこともあるんですよ。ローマ以南へ一度も足を踏み入れたことのないイタリア人の同僚たちから「勇気がある」と言われたものです。 (今回使用した画像は借り物で、家の子供たちではありません。)

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村

JUGEMテーマ:旅行
Società (社会) | permalink | comments(0) | trackbacks(0)

市長へのEメール

日本に比べるとまだまだ遅れていますが、イタリアの各市もオンライン行政に取り組んでいます。市のサイトにはつき物の「市長へのメール欄」を使って、実際にどのくらいの市長(スタッフ)が市民のメールに目を通しているのかを実験した、なかなか興味深い記事を読みました。

掲載されていたのはいつものようにイタリア経済新聞、11日付の記事です。架空の住所氏名を使ってイタリアの10市長とロンドン・パリの両市長あてに、公園の犬専用スペースの不備(設けられていない市では不在)を訴える苦情メールを送り、何日で返事が来るかを実験したものです。

イタリアの10都市とはミラノ・ローマ・ナポリ・フィレンツェ・レッジョカラブリア・トリノ・サレルノ・ボルツァーノ・バリ・メッシーナでした。

このうち全く返事がなかった市がフィレンツェ・レッジョカラブリア・サレルノ・メッシーナ。市のサイトから市長へのメールを送るシステムがないのがローマとトリノとバリで、その代替となる市の窓口宛のメールに、ローマとトリノからの返事は帰ってこなかったそうです。

返答があった市はのうち、バリ市の市長秘書官からは「動物愛護課へのメール送付」を進める返答が、ミラノは5日後に市長スタッフから担当課へ転送したと言う返答が、その6日後に直接の担当機関の連絡先を告げるメールが送られてきたそうです。

なんとなくマイナスの先入観を持っていましたが、ナポリからはなんと同日中に市の職員が「市のサイトをご訪問頂きありがとうございました。」という書き出しで、「担当課へ転送した」旨の返答をよこしたそうです。続いてすぐ「市内唯一の公園内犬専用スペースが現在修復作業のため閉鎖中である。」と告げる丁寧なお詫びメールも送られてきたとか。

市長自ら返答したのがボルツァーノ。4日後に「スタッフにメールの内容を伝え、対処するように申し伝えました。」という市長からの返答メールが来たそうです。

さて他国の市長はと言えば、ロンドン市長は全く返答なし。パリでは公園課の職員から「犬専用スペースを設けているパリ市内の公園リスト」が返送されてきたと書いてありました。

大都市はそれだけ市長宛のメールが多いと予想されますので、市長自ら返答したのは住民数が少ないボルツァーノだけというのは納得できます。そして民間でもサイトから送ったメールに返答をくれるところは半分以下の感覚がありますので(サイト作りっぱなしで管理をしていない感じ)、10市中6市から返答なしなのは予想範疇でしょうか。

にほんブログ村 海外生活ブログへランキングに参加しています。応援にこのバナーをワンクリックしていただけると嬉しいです。
Società (社会) | permalink | comments(0) | trackbacks(0)

水道水を飲もう

昨日いつものように子供二人を学校と幼稚園に迎えに行きました。終業時の小学校前道路は、ものすごい混乱状態です。一方通行のその道には、両側にびっしり車が駐車されていて、走るスペースは1車線分しか残されていません。

なぜかこの道は小型トラックなど大きな車もつっかえそうに通り、そこに子供をピックアップした親たちのお迎え車が何とか車線に入り混もうとあふれ、その間を自転車が強引に縫って走ります。

学校前の道を出たところの交差点では、短い青信号を逃すまいと、右側優先など無視して突っ込んでくる対向車に気をつけながら、歩道の端をふらふら歩く、危なっかしい小さな子供も横目で監視しておかなければなりません。そんな修羅場に長男がなにやら学校からもらってきたパンフレットを読んでくれても、聞いている余裕などないではありませんか。

「ママはいつも僕の話聞いてないんだから。」と長男は口を尖らせました。うちに帰ってから問題のパンフレットをゆっくり読んでみると、3月22日の「世界水の日」を前に、「水道水を飲もう!」という市の啓蒙パンフレットでした。

そういえばこのところ長男が、妙に水道水にこだわっていたな、と思い当たりました。うちでは飲料水にミネラルウォーターを買いますが、長男は「水道の水のほうがおいしい。」とわざわざ水道水を飲むのです。

イタリアは世界でも有数のミネラルウォーター消費国だそうです。エコロジーの観点で判断すると、ミネラルウォーターはプラスチックごみを沢山出し、トラック輸送でCO2排出もあるので感心できない習慣だというわけです。

イタリアの水道水は飲料に適しているだけではなく、ミネラルウォーターより成分検査の頻度が高く、安全性にも優れているということです。その上経済的でもあるので、このパンフレットは「水道水を飲む習慣を取り戻そう!」と訴えているわけです。

パドバ市の保育園・幼稚園・小学校では(たぶん中学校も)、飲料水は水道の水に決まっています。子供たちが学校でせっかく水道水を飲む習慣を身につけても、うちへ帰ればミネラルウォーターでは意味がないと考えて、今回の啓蒙パンフレットになったのでしょう。

ではイタリア全国どこでもミネラルウォーターを飲むのか、というとそうでもないのです。私の夫の郷里では、あちこちにある湧き水を汲んで、それを飲料水にするのが一般的。ミネラルウォーターはあまり買いません。冬にスキーに行くと、山の町ではみんな水道水を飲んでいますし。

いつも感心するのですが、こうして幼稚園や小学校からしっかりとエコ教育をするのは、素晴らしいことだと思います。うちの長男も、学校で教わったように、自ら進んで水道水を飲むようになりました。次の世代の意識改革、なりよりも効果的ではないでしょうか。


にほんブログ村 海外生活ブログへランキングに参加しています。応援にこのバナーをワンクリックしていただけると嬉しいです。


Società (社会) | permalink | comments(0) | trackbacks(0)

イタリア鉄道で通勤

かつて私は、パドバからヴェネツィアまで5年間列車通勤していました。当時も列車通勤はストレスがたまりましたが、今週久しぶりに、それも特急が運行されていない路線だったので、片道120kmを各駅停車で3日間通い、「列車通勤はしたくない。」とげっそりしました。

120kmを各駅停車ですから、朝6時台の列車に乗ったのですが、ほぼ満席。朝早くから働く人の多さにビックリしました。目的地まで直通すらない便の悪いところで、乗り換えた列車には高校生が満載。列車を使って通学する高校生がこんなにいるのだ、ということにもビックリ。もっとも彼らは1駅か2駅でおりましたので、通学距離は短いのですが。

そんなこんなで朝の列車は通路までぎっしり人が立つほど混んでいます。日本の大都市圏なら当たり前ですが、今回の通過地は、最大でも人口20万都市。ずいぶん人の往来が多い気がしました。

金曜日は週末とあって帰りの列車も通路までぎっしりで、乗客が乗り切れぬためになかなか発車できないほどでした。このときの列車は3両編成・・・・・なぜこの曜日・この時間帯に3両しか運行しないのかはナゾです。


(画像はトレンイタリアのサイトから借りました)

実はイタリアの鉄道通勤・通学客の不満や度重なる抗議活動については、良くニュースで読んでいたのです。このところ仕事へ赴くのに特急列車ばかり利用していたので気がつきませんでしたが、これが現状なら、私が通勤していた頃より状況はかなり悪くなっています。

イタリアの通勤事情が悪化したのは、巨額の赤字を抱えていたイタリア鉄道(FS)が、2年前から経済再建計画を実行しているのが直接の理由です。社長のモラッティ氏が「赤字路線切捨て。運営の主力を運賃の高いユーロスター(Eurostar)や最近開通した超特急赤い矢号(Freccia Rossa)に置く。」経営方針を打ち立てたからなのです。

モラッティ社長は「赤字分を国や地方が負担してくれないなら、利潤が上がらない路線は切り捨てる。」と公言しています。かつて7年間も凍結されていて、かなり割安感があった運賃は「近隣国のレベルに揃える。」と特急を中心に度重なる値上げを。

私が通勤していた頃は、ヴェネツィアからお隣の州のボローニャやミラノまで、特急運賃がかからず、特急とそう変わらない時間でいける準急列車(interregionale)がありました。これを使えばパドバ〜ヴェネツィア所要時間は30分でした。

今では準急列車は(利益が上がらないという理由で)大幅に減らされ、各駅停車か特急が大部分の運行になっています。通勤に利用できる列車は30分から49分と40kmの距離で所要時間も延びています。乗れる列車が少なくなったため本数も減ったことになります。

通勤客が大幅に増えたわけではなく、前より乗れる列車が減っているのです。2階建てで多くの乗客が乗れる新型車両もあるにはあるのですが、台数が少ないらしく今回の3日間では一回もこれにあたらず。一度だけ新型だったのは、金曜日の帰りの「3両編成」でした。

このとき初めて見たこの新型車両、実に非実用的なデザインの車両。乗り込んだところに、自転車や車椅子で乗り込む時には上げられる、2人がけのシートが横に2つ並び、それと直角にもうひとつシートがあります。ただし直角シートは真横シートとの距離を計算していないので、真横のシートに座った人の足が邪魔になって、シートに正座しない限り2人掛けが不可能!

車両中央部はバリアフリーを考えてスロープで上るようになっており、そこにカーブしたソファー様シートが向かい合って設けられ、掛け心地悪そうなうえ、まっすぐだったら4人座れるところを3人が限度。平面ならもっと人が乗れるはずなのに、なぜここが高くなっているのかも疑問。

トイレは車椅子でも入れるよう広く取ってありますが、その分通路が狭くなって、車椅子はまず間違いなく方向転換できないと思います。古くて汚い車両で叩かれるかと思うと、せっかく注文生産させて購入した新型車両がこう非実用的では・・・・・・

毎日列車通勤しなくてすむことを、本当に幸せに思います。

にほんブログ村 海外生活ブログへランキングに参加しています。応援にこのバナーをワンクリックしていただけると嬉しいです。
Società (社会) | permalink | comments(0) | trackbacks(0)

イタリアで嫌われる仕事、人材不足の仕事


イタリア商工会議所連盟(Unioncamera)が行ったイタリアの労働実態の調査で、イタリア人が嫌う職種、就業者の多くが外国からの移民の職種、養成が難しく慢性の人材難に悩む職種のリストが公開されました。

重労働・労働時間が不規則・危険・社会的地位が低いなどの理由で、失業率が二桁のイタリアでも、イタリア人が避けたがる職種というのは

1位 看護士やその関連業務
2位 ガス溶接・溶断工
3位 工場勤務の塗装工
4位 自動車修理工・薄板修理工
5位 組み立て作業員・鉛管工
だそうです。

イタリア人が避けるため、必然的に就業者のほとんどが移民の職種リストは
1位 清掃作業員と清掃補助員、洗車要員
2位 家庭の清掃や家事手伝い、ホテルやレストランの皿洗い
3位 日雇い労働者・種まきや収穫作業員
4位 介護ヘルパー・養護ヘルパー・老人ヘルパー
5位 看護士とその関連業務
で、各職種とも60%以上を移民労働者が占めています。

後継者難の職種リストは
1位 指物師・木工師
2位 自動車整備工・暖房やエアコンの取り付け作業員
3位 洋裁師・帽子製作者
4位 パン職人・手打ちパスタ職人
5位 鍛冶屋・金工職人
職人や手作業の後継者難は何処も同じですね。

最後に、養成内容が高度で時間がかかるため、高給職なのに慢性の人材難に悩む職種は
1位 機械工学エンジニア
2位 グラフィックデザイナーとその関連職種
3位 機械工学技術者
4位 建築技術者
5位 マーケティング専門家
だそうです。
看護士が嫌われるのは、責任が重く夜勤や宿直がある激務なのに、給料は一般事務職とそう変わらないレベルなのが原因のようです。

個人的に見ても、ご近所で家庭内の清掃ヘルパーや老人ヘルパー・介護ヘルパーを勤めるのは、東欧からの移民女性が非常に多いので、このリストは納得できます。

運送業(長距離トラック運転手)や宅配運転手をする移民男性(アフリカ系やパキスタン人)も増えてきました。

にほんブログ村 海外生活ブログへいつも応援ありがとうございます。これからもワン・クリック、よろしくお願いしますね。
Società (社会) | permalink | comments(0) | trackbacks(0)

イタリア中の高校・大学生が授業ボイコット

我が家のまん前には、理数系の高校(Liceo scientifico)と商業高校(Ragioneria)が一つの敷地に同居しています。

おかげで朝昼の登校・下校時、前の道は子供を迎えに来る父兄の自家用車とバイクや自転車が氾濫して大混雑です。

それにしても今朝の騒音は異常だったのでテラスに出てみたところ、こんな状態。

今日は全国の高校・大学生が、教育相が導入した「教育制度改革」に抗議して、授業のボイコットと抗議のデモ行進をする日だったのです。

うちの前でも、メガホンを持った実行委員らしい女生徒が「今から各自駅前に移動し、市庁舎前までデモ行進をします。」と叫んでいます。

ローマやミラノを筆頭に、全国130の都市で学生の授業ボイコットとデモ行進が行われました。

前の右翼連合政権時代も「教育制度改革」が行われ、そのときにも学生が大規模な抗議デモを行った覚えがあります。

今回の改革で抗議されているのは、
1 教育関係予算の減額で、ただでさえお粗末な学校の設備や老朽校舎が一段と悪化。
2 合格点に満たない科目がある高校生は、学校が設ける補習コースなどで年度内に必修全教科が合格点に到達しないと進級できない。
3 大学に「定員制」(入学試験が行われる)の学部を増やす。

の3点です。

1番はともかく、2番など、義務教育ではないので、落第点を取ったら進級できないのは当たり前ではないか、と思います。この制度を導入するからには不合格点を取る生徒が目に余るほどなのだと想像できます。

3番も、現状では一部の学部を除いて誰でも大学に入学できるけれど、卒業までたどり着くのは20%前後なので、最初にハードルを設けて入学者をふるいわけることは理にかなっている気がします。

なるほど、教育の機会均等、という趣旨には反することになりますが・・・・

「授業ボイコット」も労組のストライキと同じSciopero(ショーペロ)という言葉をあてますが、10代のうちから、こういうことばかり上手く組織できるようになるのもなんだかな、と複雑な気がします。

というのも、イタリアでは労働組合のストライキが非常に多く、各業種のスト数を合計して平均値を取ると、一日あたり3件以上のストライキが行われているそうなのです。


オンラインニュースにアップされていたこの写真を見ても、切羽詰った感じはなく、みんな結構楽しそうではありませんか。

抗議デモやストライキは何故か必ず週末に行われるのを見ても、授業や仕事をサボる格好の口実のような気がしないでもありません。


にほんブログ村 海外生活ブログへこれからも、応援のワン・クリックよろしくお願いしますね。
Società (社会) | permalink | comments(0) | trackbacks(0)

事実婚の法制化

前から予告していたトピです。書き上げるのにひどく時間がかかりました。なんだか中途半端なような気がしてなりませんが、いったん投稿しておきます。今後またチョコチョコ直すかもしれません。

イタリアでは2月から「同性同士も含めて、事実上の婚姻関係にあるカップルに、結婚しているカップルに近い法的権利を与えよう」という法案が、議論されてきました。すでに閣議では承認されていて、先週上院で審議され、その結果次第で下院の承認を受ける予定でした。

続きを読む >>
Società (社会) | permalink | comments(0) | trackbacks(2)