イタリア言の葉

2年半ぶりに再開しました。イタリア生活22年のフリー通訳・翻訳者が北東の町パドバより発信する「社会派」ブログ

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イタリアにイタリア料理店があるのか



先日仕事半ばの食事時間に、2年半東京に駐在しているミラノ出身の方と同席し話す機会がありました。その人が「いかにも北風メニュー」を食べながら、ちょっと考えさせることを言ったのです。

その方は日本にあるイタリアン・レストランへ行くと、ミラノで慣れ親しんだ料理とはかなり違う、彼がイメージする「南の料理」が主体のメニューなことを、いつも不思議に思うそうです。

具体的にいうと、彼ら北イタリアの人間は、日本ではイタリアンの代名詞である「パスタ」を案外食べておらず、どちらかと言うとリゾットとかポレンタを頻繁に食べます。パスタなら卵入りの手打ちパスタに生クリーム系か肉のソースが典型的で、いわゆる乾燥パスタは(レストランでは特に)あまり供されないのです。

そしてミラノをはじめ北部・中部イタリアでは、海岸沿いの一部を除いて「シーフードが主体」の料理は一般的ではないのに、日本のイタリアン・レストランはシーフード素材の料理が多いのだそうです。

里帰りした時にイタリアン・レストランに行くことはありえないので、私には判断ができないのですが、そうなのでしょうか???

この話に触発されて、バラエティーに富んだ郷土色の強い料理であるイタリア料理では、その地方独特の郷土料理を供するレストランはあっても、南から北までどこに行っても食べられるような「普遍的なイタリア料理」というカテゴリーを供するレストランがいったいあるのだろうか、という疑問がわきました。

この辺で外食すれば、やはりこの地方独特の料理を食べさせるレストランになります。さほど距離が離れていなくとも、隣の州へ行けば、今まで食べたことがないようなものが出てきたりします。やはりイタリア料理というよりヴェネト料理、ロマーニャ料理とその州の名前で呼んだほうが良い気がします。

あっ、イタリア全土でほぼ同じ料理にありつけるレストランをひとつ思いつきました。「シーフード」を売り物にするレストランです。山の中にはないでしょうが、北から南まで都市ならどこにでもあります。

取れる魚の種類によって素材の差はあっても、パスタの種類も料理法もほぼ同じ、メインディッシュならグリルか揚げるかオーブン焼きぐらいしかないわけですから。最初に書いたミラノ出身の方が「日本のイタリアン・レストランはシーフード主体」と言っていたのはその辺が理由なんでしょうか?

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ロベルト・ベニーニのビジネスセンス

イタリア経済新聞に、サンレモ音楽祭関連で面白い記事を見つけました。

音楽祭初日にゲスト出演したロベルト・ベニーニが奥さんのニコレッタ・ブラスキさんと共同経営するベニーニ(ブラスキ)グループの財務状況記事です。

ベニーニと奥さんは、映画制作と作品の著作権を所有するMELAMPO CINEMATOGRAFIA Srl、「ライフ・イズ・ビューティフル」テーマ曲の著作権管理社、2件の不動産会社を共同経営しています。

映画制作社が主体ですが、これら4社の合計売上高は、2007年だけで3千万ユーロ(約36億円)に上るそうです。ベニーニがCMなどはやっておらず、最近はゲスト出演や劇場出演のみと考えると、なかなかの金額と思いました。

サンレモ音楽祭初日に、20分出演しモノローグドラマを演じたギャラは35万ユーロ(約4200万円)で、ベニーニ所有の映画制作社は、今回のパフォーマンスを含むRAI(イタリア公共放送)出演場面を集めたDVD製作権を含む、向こう20年間の著作権を獲得したそうです。

いつも本気かふざけているのか判断が難しいキャラのベニーニですが、なかなかのビジネスセンスではありませんか。

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オバマ氏勝利に、イタリア首相の失言

米大統領選挙とオバマ氏勝利は、イタリアでも連日報道をにぎわせています。オバマ氏の勝利は「有色人種として初めて、世界一強力な存在であるアメリカ大統領に就任。」という切り口が大勢で、オバマ氏の勝利を歓迎する意見が多い印象です。

イタリアの現首相ベルルスコーニは、軽い気持ちで失言をやらかすことが多い人ですが、今回もまたやってくれました。

モスクワを訪問中に記者団の前で、オバマ氏勝利へのコメントとして「オバマ氏は若くてハンサムな上日焼けしているので、彼(ロシア大統領)とは気が合うだろう。友好的な協調関係が築けると思う。(Obama è bello, giovane e abbronzato)」と述べました。

ベルルスコーニ氏はプチ成形を受けたニュースが日本に伝わったほど、容姿を気にして手入れを欠かさないタイプ。自分も日焼けサロンに通って健康な肌色を保っている、という思いから「日焼け」という言葉を使ったのでしょう。

イタリア人のユーモア感覚として、この軽いジョークに悪意がないことは理解できます。しかし酒席で披露したわけではなく、一国の首相が記者団を前に述べたコメントとしては、いかにも軽率だったとしか言いようがありません。

国内の野党からは早速厳しい批判を受け、各国ではインターネット上で面白おかしくあげつらわれているそうです。

追記:ベルルスコーニ首相の発言を聞きなおしてみて「私と」ではなく、ロシア大統領に言及して「彼と」といっていることに気がつきましたので、訂正しました。自分と上手く行くかどうかではないとすると、全体の意味がかなり変わってきて、やはりジョークでは済まないところがあるかと思います。

ロシア大統領が「日焼けサロン」に通っているとも思えませんし。


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イタリア鉄道(FS)

イタリアの鉄道は評判が悪いです。汚い、遅延が多い、到着ホームを直前に変更するetc....

鉄道を利用して5年間長距離通勤をしていた頃は、夏は冷房のない車両で汗だく、冬は暖房の利かない車両でコートのまま震えたり、乗車時間30分の距離を3日に一度は10分遅れてくれたりと、ストレスが溜まりました。

そのイタリア鉄道にも、それなりに近代化の波は訪れているようで、このところユーロスターを利用すると色々と感慨深いものがあります。特急料金を払わない近距離の列車は、きっと以前と変わっていないのだとは思いますが・・・



まず最近利用したユーロスターが全て、定刻運行だったこと。当たり前のことですが、イタリアのスタンダードに慣れきったこちらは、定刻運行でホーと思うのです。

あちこちの駅で、構内に書店などショップがたくさん出来ているのにも驚きました。そしてホームに自動販売機がたくさん設置されました。

コーヒーのバリエーションが豊富なマシーン、清涼飲料水、サンドイッチやブリオッシュ、スナック菓子など、販売するものもずいぶん種類があります。

これらの自販機がお釣りも出て、しかも故障しておらずちゃんと作動することに、結構驚きました。考えてみるとコーヒーの販売機は今では病院などあちこちで見かけるようになってきていますよね。

以前も自動販売機は存在しましたが、お釣りが出なかったり故障中が多かったのです。今では駅という環境の悪いところでも、壊されずちゃんと機能していることに、ちょっと時代が変わったかなと思ったりします。

乗車券も様変わりしています。オンラインチケットやチケットレスがずいぶん普及しました。特に大学生などオンライン慣れしている世代は、気軽にチケットレスを利用する様です。

携帯電話を見ながら予約番号の下3桁を改札係に伝える女の子を始めてみた時は、何をやっているのかと不思議に思いました。

私がイタリアに足を踏み入れたばかりの頃、駅のキップ売り場はいつも長蛇の列でした。旅行エージェントでも鉄道乗車券は予約できたのですが、当時住んでいたフィレンツェ駅前のイタリア観光社(CIT)のオフィスでは、予約用のPCがいつも故障中でした。

こんなにいつもPCが故障中なんて、こっちが外国人だと思ってからかっているのじゃないかと疑ったのを覚えています。

座席予約には最低1時間の行列がつき物だった頃を思うと、オンラインチケットの便利さは夢のようです。不便に慣れてしまうと、日本のスタンダードなら当たり前以下のことにもいちいち感動できて、それはそれで幸せかもしれないと思ったりします。


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命名の自由



イタリアに住んでそろそろ19年目を迎えますが、こんなこともあるのかと、久しぶりに唖然としたニュースが昨日流れました。

ジェノバに住む夫婦が自分の子供に「金曜日(Venerdi=ヴェネルディ)」という名をつけようとしたところ、「あまりにも変わった名前だ」として、窓口職員がこの名前を台帳に記帳することを拒否し、この子の誕生日の聖人からとって勝手に「Gregorio(グレゴリオ)」とつけたことが事の発端です。

サッカー選手のトッティ夫妻は長女に「Chanel(シャネル)」という名をつけ、Fiatオーナーファミリーのエルカン(Elkann)氏は長男に「Leone(レオーネ=ライオン)」次男に「Oceano(オチェアノ=大洋)」という名をつけています。

ならば何故「金曜日」という名が受け付けられないのか。我が子の命名においても、セレブと庶民の間で差がつくのはおかしい、と両親が訴訟を起こしました。

まず地裁が、そして最終的に破棄院(Cassazione=司法訴訟に関する最高裁)も、両親の訴えを退け、グレゴリオとつけた職員が正しいとしました。

「金曜日と言う名前は、アイロニーと風刺を感じさせ、真剣な選択と思えない類の名前。この名をつけられた子供に重大な害を与える恐れがある。」というのが判決理由です。

教会で洗礼を受けたとき、カトリック教会は「金曜日」という洗礼名に抵抗を示さなかったそうですが、この子は結局「グレゴリオ」という、両親が選択したわけではない名前をつけられてしまったわけです。

確かに私も、あまりにも風変わりな名前は、特に伝統的に名前のバリエーションが聖人の名に限られているイタリアでは、子供にかわいそうだと思います。

ただしこの選択を国家が個人に押し付けるとなると、話は別です。子供に害が及ぶかどうかは、当事者である両親と子供の選択ではないでしょうか。

この子の両親は「私たちにとってこの子の名は「金曜日」。「グレゴリオ」と呼ぶことは決してないでしょう。」とコメントしています。

久しぶりに、イタリアと言う国の摩訶不思議さを実感したニュースでした。

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イタリアオリンピック委員会の援助金割当て

閉会式も幕を閉じ、オリンピックの話題もいい加減に終わりにしたいと思いますが、もうひとつだけ。

イタリアでスポーツといえば「サッカー」。プロサッカー選手の報酬や知名度・人気の高さ、サッカーTV中継の放送枠、マスコミの報道、どれをとっても他のスポーツとは桁違いの特別待遇を受けています。

今回のオリンピックで3連覇を達成したフェンシング女子のヴェッツァリ(Vezzali)選手が「セリアAの選手は移動にビジネスクラスが保障されても、『ただの』オリンピック選手はエコノミークラス。」と皮肉ったように、イタリアオリンピック委員会も何故かサッカーと他のスポーツへの待遇に大差をつけています。

イタリアオリンピック委員会が2008年度に全てのスポーツ分野に割り当てた援助金総額が2億3400万ユーロ。そのうち8100万ユーロがイタリアサッカー協会向けで、残りの額を「その他」44分野のスポーツが分配する計算になるそうです。

サッカー以外は全て「マイナースポーツ」扱いといっても過言ではない不公平ですが、イタリアではこれがまぎれもない現実。オリンピックの機会のみ、つまり4年に1回しか全国ネットで中継されない競技がほとんどで、アスリートもほぼ全員が「無名」の存在に留まるのです。

援助金の34%近くを割り当てられたサッカーチームは、今回フィオレンティーノ所属などのセリエAの選手を送り込み、強豪チームとの対戦がないという幸運なトーナメントにもかかわらず、無名のベルギーチームに撃退され、散々な結果に終わりました。

それでも長年続いてきた「サッカー王国」の傾向はすぐには変わらないかもしれません。それでも今回のオリンピックで、援助金の割り当ても少なく、知名度も低く恵まれない環境で地道にトレーニングを続けてきた「グレコ・ローマン式レスリング」や「女子柔道57キロ級」で金メダルを獲得しています。

メダルの数は各連盟が受け取る援助金額に直接影響してくるそうですし、金メダルが持つマスコミへの波及効果もかなりのものです。トリノオリンピックでフィギュアスケートへの関心が以前とは比べ物にならないほど高まったように、4年に1度のオリンピックを機会に、サッカー以外のスポーツへの関心が少しずつでも広まると良いのに、と思います。

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ユニフォーム着用のオリンピック選手

閉会式まであとわずかとなった北京オリンピックですが、新聞やテレビのオリンピック特集はいまだに連日続いています。

以前のトピでも何度か書いていますが、イタリアが派遣したオリンピックチームにはイタリア軍や警察組織所属のアスリートが多く含まれています。その「ユニフォーム着用アスリート」についての記事が興味深かったので、ご紹介します。

まずイタリアオリンピックチーム総勢331人のうち部隊所属者合計は179人。各部隊の内訳は、森林警察隊(Corpo Forestale)所属者が男子11名女子13名の24名、

国家警察隊(Polizia di Stato)所属者が男子18名女子1名の19名、

陸軍(Esercito)所属者が男子9名女子11名の20名、

刑務警察(Polizia penitenziaria)所属者が男子5名女子11名の16名、

空軍(aeronautica)所属者が男子12名女子13名の25名、

財務警察隊(Guardia di Finanza)所属者が男子32名女子9名の41名、

憲兵隊(Carabinieri)所属者が男子20名女子5名の25名、

海軍(Marina militare)所属者が男子5名女子4名の9名です。

部隊所属のメリットは「経済的安定と毎日練習できる施設が提供されること」だそうで、特に派遣者の多い財務警察隊の練習施設に定評があるそうです。


そしてメダル獲得者もその大部分が部隊所属アスリートです。(記事中では団体競技のメダル数を人数分加算しているので正確に何個ずつかが理解できませんでした。金メダル7個中6個は部隊所属者が獲得しています。)

メダル獲得者への褒章については、所属の部隊によって待遇に差があります。財務警察隊ではメダル獲得者は自動的に一等級の昇格かそれに見合う昇給が保障されているそう。

森林警察隊・国家警察隊も、アスリートの所属年数や階級によって差がありますが、原則として一等級の昇格かそれに見合う昇給が慣例。

ところが財務警察隊は表彰・勲章などの名誉による褒章のみで、経済的な褒章はまれだそうです。憲兵隊にいたってはオリンピック委員会からの報奨金以外一切の恩恵がないとか。

陸・空・海軍では「メダル獲得者に一等級の昇格」という規定があるそうですが、ケースバイケースで判断され、自動的な昇格ではないとのこと。

所属部隊間で差があるのはあまり望ましくないとのことで、陸・界・空軍と憲兵隊、財務警察隊の褒章を統一する方向で検討中だそうです。

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イタリアのメダル報奨金

北京オリンピックも中盤、花形競技の陸上も始まり、TVの中継に釘付けの方も多いのではないでしょうか。

イタリアの公共放送局「ライ2」も、連日放送時間の大部分をオリンピック中継にあてています。しかし、中継されるのは当然ながらイタリア選手が出場している競技が中心。

私にはあまりなじみのない、フェンシング・自転車・射撃・アーチェリー・ボートなどの中継が延々と続きます。視聴率はあまり気にしていないのか、編集をせず中継をそのまま淡々と流すので、長距離の自転車競技中継は、かなり退屈です。

そこで、TVをつけっぱなしにして家事など他の用事をし、ゴール前のラストスパートなど要所だけを見る観戦になったりします。

イタリアのメダル獲得数は今日現在で金メダル6、銀メダル5、銅メダル5と中々健闘しています。上位の国が中国・アメリカなど人口から見ても「大国」なことを考えると、イタリア人アスリートは中々優秀のようです。

「メダル報奨金」についての記事を先日イタリア経済新聞(14日付)読んだのですが、イタリアオリンピック委員会(CONI)が払うメダル報奨金は、世界的に見ても高額だそうです。

(記事では報奨金額世界1ということになっていますが、税込みの額ですし、日本などオリンピック委員会以外からも報奨金が出ること、実際の貨幣価値などを考えあわせると、単純に世界一というとかなり誤解を生みそうなので、ここでは「世界一」と書きません。)

その報奨金額、金メダル14万ユーロ(1ユーロ160円で計算して約2280万円)、銀メダル7万5千ユーロ(約1200万円)、銅メダル5万ユーロ(800万円)ということです。

ただし一流アスリートのほとんどが警官隊・森林警官隊・財務省警察隊などのスポーツ部隊に属し、国家公務員として給料を支給されており、従って報奨金からは一時収入として43%の税金がひかれることとなってしまいます。

企業のスポンサーがついているわけではなく、給料もごく一般的な額なのに、4年に1度のメダル報奨金にこれほどごっそり課税されるのはたまらない、とアスリートたちは「メダル報奨金を非課税に」と訴えています。

先ほど貨幣価値と書きましたが、実際14万ユーロでは、不動産価格が日本とは比較にならないほど低いイタリアでも、地方都市に中規模の住居を買うことも出来ない金額です。それを更に43%も引かれては、血のにじむようなトレーニングを4年間積み重ねたアスリートにとって、かわいそうな気がします。

経済財務省次官は、メダル報奨金非課税の提案に反対の姿勢を示したそうですが、同じ国のアスリートでも、プロサッカー選手となると、収入が2桁ぐらい違うことを考えると、メダル報奨金ぐらい非課税にしてあげても良いのでは、と思ってしまいます。

追記:15日付の新聞では、経済・財務大臣は次官を通じて「報奨金を非課税に出来るよう所得税法を修正するより、課税による報奨金の減額を補う「追加報奨金」の予算を組んでイタリアオリンピック委員会に割り当てる方が手っ取り早い」とコメントしたそうです。

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北京オリンピックに出場する、イタリア初の移民2世アスリート

いよいよ北京オリンピックが始まりました。開会式は見られなかったのですが、今日は家事をしながら男子自転車競技をチラチラとおっていました。

今日が38歳の誕生日のベテラン選手レべリン(Rebellin)がイタリアの初メダル「銀」を獲得しました。金メダルに手が届くかと思ったのですが、ゴール直前のラストスパートで差がついてしまいました。

私は普段フィギュアスケート以外のスポーツをあまり見ていないので、オリンピックでしか見ない競技というのも沢山あります。そしてイタリアのテレビ局はイタリア選手が出場している競技を中継するため、残念ながら日本選手を見る機会はあまりありません。

そのイタリアチームですが、外国人の両親から生まれた選手や、外国生まれで片親がイタリア人のためイタリア国籍を所有する選手が過去最高の25名いるそうです。

先日紹介した走り幅跳びのハウ選手が一番有名ですが、競歩のNkouloukidi選手は、史上初の移民2世選手(両親はハイチからの移民)としてイタリアチームから出場するそうです。

ヨーロッパの移民先進国、フランスやイギリスでは当たり前のことですが、イタリアでもやっと移民2世の時代になったのだな、と興味深かったです。


新聞に紹介されたインタビューによると、Nkouloukidi選手はローマ生まれ、ローマに一番近い海の町オスティア(Ostia)に住む26歳です。

11歳の時に陸上競技を始め、財務省警官隊のコーチ(イタリアの一流アマチュアスポーツ選手は、ほぼ全員が何らかの軍隊に所属し、国の援助を受けています。)に見出され、15歳の時に1万メートル競歩のイタリアジュニア・チャンピオンとなり、ロシアの世界陸上で19位の成績を残しています。

イタリア生まれのため、18歳(イタリアの成人年齢)でイタリア国籍を取得し、名実共に「イタリア人」となったNkouloukidi選手、ローマのアクセントで話し、サッカーチームはもちろんローマのファン。

「自分はイタリア人だ」と言い切る「新世代のイタリア人」アスリートです。

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冬は日が差さない村に太陽をもたらす、市長の発明

このエピソードは前回紹介した夕方のラジオ番組で知ったもので、2006年に紹介されたわけで、もう2年近く前の話なのですが、今まで聞いた中で一番独創的な話で、強く印象に残っています。

私一人が興味を引かれたわけではなく、既にこのエピソードは世界中の関心を呼び、当時日本のメディアも取材をして日本に紹介したものですので、記憶に残っている方もあるかもしれません。

今回トピにするために、村のホームページや当時の新聞記事を参考にしました。そのため、日本で報道されたものとは少し内容が違うかもしれません。

さて日本人の頭の中には、イタリアと聞くと太陽がサンサンと輝く国、というイメージが根強いようです。実際には日本と同じく南北に細長く伸びた地形のイタリアは、アルプスの山村から、晴れた日には北アフリカが望めるシチリア島最南部まで、様々な気候に分かれた国なのです。

一年中太陽を拝むためにはローマ以南、いやナポリのあるカンパーニャ州ぐらいまで南下しないと厳しいかもしれません。北・中部イタリアの冬は長く、霧に閉ざされるか、来る日も来る日も灰色の空が続く陰鬱な季節です。

中でもピエモンテ州のスイス国境に近い山腹の村ヴィガネッラ(Viganella)は、村の南にそびえる山脈の影となり、11月から2月上旬まで全く日が差さないのだそうです。

村の人が「イタリアのシベリア」と自嘲気味に呼ぶこの村は、そんな悪条件もあって過疎が進み、住民はお年寄りが大半の204人という寂しい村なのです。

冬場に日照時間が極端に少ない地域には俗に「冬季うつ症」と呼ばれる、季節性感情障害の患者が多いといいますが、お年寄りが多い住民の士気や健康を心配した村長が、実に独創的な解決策を考え出しました。

標高1050メートルの山腹に幅8メートル、高さ5メートルの平面鏡を据え付け、そこに反射する日光で村の中心部、住民が集う広場や散歩道の一部を、午前9時から午後3時までの一日6時間照らそうというものです。

これが村のホームページからお借りしたイメージ画です。

平面鏡は鉄筋コンクリートの土台から伸びるメタル製のフォーク支柱がつき、モーター稼動で太陽の軌道にあわせて向きを変え、同じ地点を照らす仕組みになっています。日照地点の中心部約160平米では実際の太陽光の80%近くの光量があるそうです。

この独創的な発想は村長のオリジナルではなく、リグリア州とピエモンテ州境を結ぶトンネル出口を照らす目的で既に実用化されており、ジェノバ大学教授が特許取得し、REV Soledoppio Houseという会社が製造販売しているものにヒントを得たそうです。(この村に設置された鏡の特許権は村と開発したエンジニアに帰属します。)



各国のメディアの取材が元で近隣諸国にまで知れ渡り、援助申し込みやアドヴァイスが多く集まったおかげもあって、2006年12月17日にはめでたく鏡が設置されました。村のホームページには鏡が設置される直前・直後の写真が紹介されています。(クリックして開くページの最下部)

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